日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年4月19日前よりも良くなったところを言葉にする

 

★前よりもよくなったところを言葉にする


日本話し方センターのベーシックコースでは受講生が毎回、教室の前に立って2分間のスピーチをします。このスピーチをした後に受講生に感想を聞いてみると、「途中で原稿が思い出せず話が飛んでしまった」「あがってしまい手足が震えた」など、できなかったことばかり口にします。このこと自体はとても謙虚な姿勢で好感が持てるのですが、その反面「ちょっと勿体ないなぁ」と思っています。

日本話し方センターの講師は、受講生に「ぜひ自分のよい点を見つけてください」とアドバイスしています。スピーチ実習は1回やればその分必ず前よりもよくなったところがあるはずです。「自分で思っていたよりも落ち着いて話ができた」「少し高い声で話したら話しやすくなった」というように、自分で前よりもよくなったところ、できたところを見つけてそれを言葉にして欲しいのです。


★よくなったところを言葉にするメリットとは?


自分のよくなったところを言葉にすることで、成長していることを実感できます。そして、成長を実感し続けることで、話し方のトレーニングに継続的かつ積極的に取り組めるようになります。
そもそもベーシックコースの受講生は、話すことに苦手意識を持っています。その苦手なことを3ヶ月も続けることには、少なからずストレスが伴います。そのストレスを軽減し、楽しみに変えていくには成長を実感することがどうしても必要なのです。
しかし残念なことに、話し方をトレーニングする過程では、自分の理想とする姿と比べて今の自分のできていないところばかりを意識してしまいます。そして、いつまで経っても理想の姿に中々近づけないので途中で学ぶことをあきらめてしまします。人は物事のよいところよりも悪いところに目が行き勝ちですので、今の自分ができていないところを意識してしまうのは当然の思考と言うこともできます。しかし、それでは成長しようという意欲を維持することができません。これは実に勿体ないことです。なので、意識的に自分の良い点を見つけるようにして欲しいのです。

 

★何かと比べるのはごく自然なこと


人は、何かと比べてその差を認識することではじめて物事を理解できます。例えば、就職してはじめて給料をもらうと感激すると思います。この時点ではその給料が高い、低いということは考えません。ところが、学生時代の友人の給料がいくらかわかった時点で自分の給料が高い、安いという意識が生じます。このように、人は何かを認識するためには他のものと比べたがるものです。従って、話し方のトレーニングの過程で理想の姿と今の自分を比べるのはごく自然なことです。

 

★昨日の自分と今日の自分を比べる


問題は、理想の姿と比べると『励み』にならず、逆に『ストレス』になってしまうことです。ぜひ前向きな気持ちになるような比べ方をしましょう。そのためには、昨日の自分と今日の自分を比べるとよいでしょう。そして比べた結果、よくなったところ、できたところを見つけましょう。先に述べたように人は意識して見つけないと自分のよい点をなかなか認識できません。そして、よい点を見つけたらそれを言葉にすることで自分の意識にしっかりと落とし込めます。このことからベーシックコースの講師はスピーチ実習では、必ずよかった点を真っ先に受講生に伝えています。それに加えて自分でもよい点を見つけることを続けていけば、それが自己肯定感につながり、成長努力を続ける源泉になります。ぜひ昨日の自分と今日の自分を比べて自分の成長したところを言葉にしてください。

 

★『受講者の声』をご確認ください!


日本話し方センターのベーシックコースでは、講師が受講生のよい点、よくなった点をきちんと伝えた上で更によくなるには、という観点でアドバイスしています。それがとても励みになったという受講生が数多くいらっしゃいます。そうしたことも含めて受講の成果をぜひ「受講者の声」でご確認ください!
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